今回はMGガンダムMk-IIVer2.0を題材に、アムロ専用カラーのガンダムMk-IIを製作していきたいと思います。

MGガンダムMk-IIVer2.0はVer1.0から再構築された新規のパーツ構成によって、可動とプロポーションを両立させた好キットとなっています。
製作のポイントとして、プロポーションには手を加えずディティール追加とスプリッター迷彩によってアムロ専用カラーを再現していきます。

また追加要素として、MGスーパーガンダムに付属するGディフェンサーを製作しスーパーガンダムの状態にもできるようにしてみました。
MGガンダムMK2 Ver2.0の魅力を味わいつつ、今回も楽しんで製作していきましょう!

 今回使用する「MG ガンダムMk-II Ver.2.0 エゥーゴカラー」
パッケージです。 説明書にはキットの変遷も載っており、ガンダムMk-IIの歴史が分かる内容になっております。
まずはキットの仮組みをして構成を確認していきましょう。
胸部画像です。
バックパックにはGディフェンサー接続用のジョイントが付いています。 腰部画像です。
腕部画像です。
肘の可動範囲は非常に広くなっています。
脚部画像です。
膝アーマーが可動に追従するなど、フレームにギミックを備えています。
武装もビーム・ライフル、ハイパー・バズーカ、バルカン・ポッド、シールド、ビーム・サーベルと豊富に揃っています。
ガンダムMk-IIの仮組みが完了した状態です。メッシュホースやメッキ処理されたシリンダーなど、密度の濃い構成になっています。
 ディテールアップ
パーツに成型上パーティングラインが入っている箇所がありますので、ペーパーをかけて消していきます。平らな面はプラ板等で当て木をしてペーパーをかけると綺麗な面を出すことができます。 シールド等、パーツにヒケが生じている部分はラッカーパテを塗り埋めていきます。 画像で緑に見える箇所がヒケていた部分になります。
次にスジ彫り・プラ板工作でディティールアップをしていきましょう。
パーツにスジ彫りでモールドを加えて密度感を高めていきます。まずスジ彫りを加えるパーツに、シャープペンでラインを書いていきます。
今回スジ彫りのガイドとして、ダイモテープを使用しました。 スジ彫りには0.15mmのタガネを使用しました。最初に軽くなぞってあたりをつけ、徐々に深く彫っていくようにしましょう。
スジ彫り後は溝に残った削りカスをしっかり取り除いておきます。工具はタガネの他に、ニードル・エッチングノコなどスジ彫りする箇所に応じて使い分けをするとよいでしょう。
スジ彫りに加え、3mm幅のプラ平棒を細切りしたチップを貼りモールドを加えていきます。    
 各パーツを塗装していきましょう
塗装に入る前に、パーツの各ペーパーがけをしていきます。ペーパーは400~800番を使用しました。
ペーパーをかけ、塗装前にサーフェイサーを吹き下地処理を行っておきます。
※サーフェイサーはラッカー系塗料です。ABS樹脂は割れる場合がありますので注意してください。
スプリッター迷彩はマスキング処理をしながら塗装していきます。
まずは濃い方の青で1層目を塗装し、その後薄い青を重ねる方式にします。エアブラシ塗装の場合、塗料:溶剤は1:3で希釈しておきます。
使用カラー:青1
1層目が乾燥した後、マスキングを行っていきます。
薄い青を塗る部分のアウトラインを1mm幅程度のマスキングテープで作り、その後残りの部分をマスキング処理していきます。
足首・胸部部分など、青で塗装するパーツにも同様にマスキングをしていきます。 マスキングが終わったら2層目の青を塗装していきます。塗装前にマスキングテープが浮いていないかしっかり確認しておきましょう。
使用カラー:青2
スプリッター迷彩塗装をしたパーツ状態です。塗料がはみ出ていたりした場合はリタッチしておきましょう。
その他のパーツも塗装を進めていきます。
キットはパーツ構成が細かく分かれているので、塗り分けで見栄えがするように色数を多くしてみました。
使用カラー:白1
※ラッカー系塗料はABS樹脂が割れる場合がありますので注意してください。
白2 フレーム色1(画像左側)
フレーム色2(画像右側)
フレーム色3(画像左側)
フレーム色4(画像右側)
バックパック等(画像左上)
ビーム・ライフル等(画像右上)
バルカン・ポッド(画像左下)
エネルギー・パック等(画像右下)
赤(画像左上)
黄色(画像右上)
バーニア(画像左下)
【使用カラー】GSIクレオス Mr.カラーを使用
青1 MSブルー50%+MSブルーZ系30%+コバルトブルー20% フレーム色1 MSグレージオン系80%+ニュートラルグレー20%
青2 MSブルー30%+MSブルーZ系30%+コバルトブルー20%+スカイブルー10%
+クールホワイト10%
フレーム色2 フレーム色1 90%+ジャーマングレー10%
白1 クールホワイト95%+ミディアムブルー5% フレーム色3 ミディアムブルー50%+ニュートラルグレー30%+クールホワイト20%
白2 クールホワイト90%+ミディアムブルー5%+エアクラフトグレー5% フレーム色4 フレーム色3 80%+ニュートラルグレー15%+ガルグレー5%
ハーマンレッド90%+クールホワイト10% バックパック等 ジャーマングレー60%+ミッドナイトブルー30%+MSグレージオン系10%
黄色 キアライエロー80%+黄橙色20% ビーム・ライフル等 ジャーマングレー90%+ウィノーブラック10%
バーニア スーパーアイアン バルカン・ポッド ニュートラルグレー90%+ガルグレー10%
    エネルギー・パック等 ミディアムブルー80%+ガルグレー10%+MSホワイト10%
※ラッカー系塗料はABS樹脂が割れる場合がありますので注意してください。
各パーツの塗装が完了したら各部を組み上げていきます。迷彩のバランスもここで確認しておきましょう。 頭部カメラ部はクリアーブルー・クリアーグリーン+蛍光グリーン極少量で塗装しました。ツインアイはエナメルのフラットブラックで周りを塗装します。 腰部
腕部 脚部  
全身を組み上げた状態です。完成形が徐々に見えてきました。
次にエナメル塗料のブラック+グレーで墨入れをしていきます。塗料は【塗料1:溶剤3】の比率で薄めて使用します。溶剤は揮発性の高いペトロール(油彩用溶剤)を使用しました。 各所のモールドが際立つよう、拭き取りも丁寧にしていきましょう。エナメル塗料はパーツ接合部に浸透すると割れが生じることがあるので、分解した状態で墨入れしていくとよいでしょう。 デカールは水転写式ガンダムデカール(別売)のMGガンダムMk-II Ver2.0用を中心に使用します。
デカールはマークセッターを使用し、しっかり固定しておきます。全体のバランスを見ながら貼っていくとよいでしょう。 デカール乾燥後、カメラ部をマスキングし半光沢トップコートを吹いていきます。
トップコート終了後、センサー部に市販のオーロラシールをクリアグリーン・クリアブルーで塗装したものを貼り、ガンダムMk-IIの完成です!
 次にGディフェンサーを製作していきます
まずは仮組みをしていきましょう。 コクピットカプセル
コクピットハッチは開閉可能です。
各部が可動し、ガンダムMk-IIと合体することができます。Ver2.0と合体する場合も特別に加工は必要ありません。
特徴的な武装のロングライフル。 キット各所に、3mm幅や1mm厚のプラ平棒を細切りしたチップを貼りモールドを加えていきます。
各パーツにペーパーをかけ、サーフェイサーで下地処理をした後塗装をしていきます。
※サーフェイサーはラッカー系塗料です。ABS樹脂は割れる場合がありますので注意してください。
使用カラー
白1(画像左上)
白2(画像右上)
白3(画像左下)
フレーム色(画像右下)
青1(画像上)
青2(画像左下)
青3(画像右下)
翼の部分は白1を塗装した後、マスキング処理をして青2を塗装していきます。
マスキング処理した箇所で、塗料がはみ出たところがあればリタッチしておきます。 黄色 ロングライフルのパイプ部分はガルグレーを塗装した後、マスキング処理しておきます。
ライフル本体をフレーム色で塗装後、砲身の白い部分をマスキングして白4で塗装します。 ロングライフルの塗装ができた状態です。 コクピットブロック側面の黄色い部分は、白を塗装後マスキングして黄色を塗装しました。
エンジンブロックのノズル部分にはビルダーズパーツのMSスラスター01を使用しました。 ノズル部分に横型のスラスターパーツを2個ずつ使用しました。 スラスターパーツはスーパーアイアンで塗装。
【使用カラー】GSIクレオス Mr.カラーを使用
白1 クールホワイト85%+エアクラフトグレー15%+ミディアムブルー少量 フレーム色 ニュートラルグレー90%+ジャーマングレー10%
白2 白1 90%+ガルグレー10% 青1 MSブルー45%+MSブルーZ系35%+コバルトブルー20%+MSパープル少量
白3 白1 90%+エアクラフトグレー10% 青2 青1 90%+クールホワイト10%
白4 クールホワイト95%+ミディアムブルー5% 青3 青2 90%+スカイブルー10%
黄色 キアライエロー90%+黄橙色10% スラスター スーパーアイアン
※ラッカー系塗料はABS樹脂が割れる場合がありますので注意してください。
Gディフェンサーの基本塗装が完了した状態です。色味を分けることにより、見栄えもよくなりました。 次にエナメル塗料のブラック+グレーで墨入れをしていきます。 ガンダムMk-IIに合わせ、マーキングのバランスを検討しておきます。
デカールは水転写式ガンダムデカール(別売)のMGガンダムMk-II Ver2.0用を中心に、MGスーパーガンダム用やMG Vガンダム Ver.kaのコーション類を使用しました。
Gディフェンサー、スーパーガンダム両形態を考慮し、デカールを貼りました。デカールはマークセッターを使用し、しっかり固定しておきます。 デカール乾燥後、半光沢でトップコートしておきます。
いよいよGディフェンサーの完成です!
 
 ガンダムMk-IIアムロ専用カラー 完成
配色の変更でノーマルカラーとは異なる印象のガンダムMk-IIに仕上がりました。スプリッター迷彩での塗装により精悍な印象にもなっています。
センサー部のオーロラシールもよいアクセントになっています。 迷彩パターンの参考にしてみてください。
バルカンポッド・ビームライフル・シールドを装備。 お好みでアムロのパーソナルマークを貼ってもいいでしょう。
ハイパーバズーカを腰部ラックに装備したフル装備状態です。 バズーカの予備カートリーッジはサイドアーマーに取り付けることができます。
キットは可動範囲が非常に広く、様々なポージングを楽しむことができます。
アクションベースを使用した状態です。※「アクションベース1 クリア」は別売りです。
ハイパーバズーカを装備。 ビームサーベルを装備。
次にGディフェンサーの紹介です。各部のディティールアップ・塗り分けやマーキングにより引き締まった印象に仕上げることができました。
アクションベースを使用した飛行状態です。
※アクションベース1 クリアは別売りです。
※Gディフェンサーはアクションベースに対応しておりません。
 アクションベースに取り付けるには加工が必要です。
ミサイルベイは開閉可能です。
コクピットブロック詳細画像です。 ロングライフル詳細画像です。
ガンダムMk-IIとGディフェンサーが合体したスーパーガンダム(Mk-IIディフェンサー)の状態です。
Mk-IIからシルエットも大きく変わり、ボリューム感溢れる姿になっています。バックパックとの接続でしっかりとスーパーガンダム形態を保持することができます。
巡航形態のGフライヤーも再現可能です。ガンダムMk-IIのバックパックと接続し、エンジンブロック下部のアームを展開しMk-IIをホールドします。
ロングライフルを装備。長大な砲身が特徴的なスーパーガンダムの武装です。
ガンダムMk-II・Gディフェンサーを並べた状態です。
 製作後記
今回はMGガンダムMk-II Ver2.0を題材にアムロ専用カラーでの製作に加え、Gディフェンサーを製作しスーパーガンダムの再現をしていきました。

MGガンダムMk-II Ver2.0は密度の濃いパーツ構成と抜群のプロポーションを誇る好キットになっています。各所のディティールアップに加え、スプリッター迷彩での塗装によりアムロ専用カラーを再現。ノーマルカラーとはまた一味違った作品に仕上げることができました。

またMGスーパーガンダム付属のGディフェンサーは発売から時間の経ったキットになりますが、密度を高めることによりガンダムMk-IIVer2.0にもしっかりフィットするものに仕上がりました。
両機が合体したスーパーガンダムはボリュームもあり存在感のある形態になっています。

MGガンダムMk-II Ver2.0は素材としても抜群で、色々なアプローチで楽しめるキットになっています。 オリジナルカラーでの製作や、今回のようにGディフェンサーとの合体など、お好みの製作方法で楽しんでいただければと思います。 皆さんもガンプラで作品製作を是非楽しんでください!

※ABS樹脂への塗装は、破損する恐れがありますので、ご注意ください。
▼この作例には以下のキットを使用しています

MG 1/100 ガンダムMk-II Ver.2.0 エゥーゴカラー

MG 1/100 スーパーガンダム