前回に引き続きガンプラEXPO2011で販売されるクリアバージョンを使用し、様々な塗装表現でクリアバージョンのキットをさらに楽しむ作り方をご紹介いたします。

今回はMG 1/100 量産型ザクVer2.0クリアカラーを製作します。 MG量産型ザクはMGシリーズならではのフレームパーツによりザクの内部モノコック構造を再現しています。 このキットではさらにクリアカラーで成型された外装パーツにより、内部フレーム共に楽しめるキットになっています。

今回ご紹介するのはフレームを塗り分け、半身を塗装することでガンプラ初期に発売されたメカニックモデルのような雰囲気の作品に仕上げていきます。 また、塗装部とクリア部の境目にドットのマスキング処理をすることによって、境目で徐々にカラーが変貌していくさまを雰囲気してみたいと思います。

クリアバージョンを塗装でひと手間加えてさらに楽しんでいきましょう!
 仮組み・プロポーションの検討
 
今回使用するMG 1/100 量産型ザクVer2.0クリアカラーのパッケージです。 完成見本写真。組み上げるだけで美しいクリアカラーのザクを作ることができます。  
量産型ザクの外装パーツです。薄いグリーンでクリアカラー成型され美しいパーツになっています。 他の外装パーツもグリーンなどのクリアカラーで色分けされています。 フレームパーツはメタリック系の成型色になっています。
 
まずは仮組みを進めていきましょう。クリアパーツはランナーから切りはなす際、パーツ間近でカットするとその部分が白化するおそれがあります。ゲートを少し残して、カッター・デザインナイフでゲート部を処理するとよいでしょう。 胸部の仮組み状態です。クリアパーツ越しにフレームパーツが見え、情報量が多く見栄えがします。
本体の仮組みが終わった状態です。塗装する箇所、マスキング処理する部分を検討しておきましょう。
 下地処理が終わったら塗装に入っていきましょう
フレームパーツの塗装はクレオス社製Mr.カラースーパーメタリックシリーズを使用していきます。塗装前にサーフェイサーを吹き表面のチェックも行っておきます。傷・ヒケ等があれば修正しておきましょう。※関節等のABS樹脂パーツは塗料をつけると割れるおそれがあります。ご注意ください。 メッキシルバーNEXTを塗装した状態です。エアブラシ塗装でメッキ調の金属光沢を表現することができます。 スーパーファインシルバーを塗装した状態です。光沢がとても美しいです。
メッキシルバーNEXTとスーパーファインシルバーの比較画像です。同じシルバー表現でも色味はかなり異なります。 スーパーアイアンとスーパーゴールドを塗装した状態です。 関節部1(画像左上)、関節部2(画像右上)、関節部3(画像左下)、関節部4(画像右下)
関節部5(画像左上)、関節部6(画像右上)、関節部7(画像左下)、関節部8(画像右下) 次に外装パーツにドット状のマスキングを施していきます。今回は2mmのマスキングテープを2mm・4mmにカットしたものを組み合わせたもので構成しています。パーツ裏側にも塗料が付着しないよう注意してマスキングしていきましょう。 1層目の本体色1はクレオス社製Mr.カラー城の畳色30%+ガンダムカラー MSディープグリーン70%
1層目の塗料を乾燥させ、2層目のマスキンをしていきます。ドットのパターンが単調にならないよう全体を見ながらマスキングしていきましょう。 2層目の本体色2はMSグリーンを使用しました。 2層目の本体色3はMSディープグリーンを使用しました。
 
使用カラー:本体色2:MSグリーン 本体色3(画像左上)、本体色4(画像右上)、ランドセル(画像左下)、モノアイ(画像右下)  
塗装した外装パーツはブラック+グレーで墨入れ後、ガンダムデカール MG MS-06J 量産型ザク Ver.2.0用でマーキングをしていきます。 塗装したパーツはマスキングをはがす前に半光沢でトップコートしておきます。
【使用カラー】GSIクレオス Mr.カラーを使用
関節部1スーパーアイアン関節部8ニュートラルグレー70%+クールホワイト30%
関節部2スーパーゴールド本体色1 MSディープグリーン70%+Mr.カラー城 畳色30%
関節部3スーパーファインシルバー本体色2MSグリーン
関節部4スーパーチタン本体色3MSディープグリーン
関節部5ニュートラルグレー本体色4ミッドナイトブルー80%+ジャーマングレー20%
関節部6明灰白色・ジャーマングレーランドセルミディアムブルー75%+ブラック20%+レッド5%
関節部7エアクラフトグレーモノアイクリアーレッド+蛍光ピンク極少量
※関節等のABS樹脂パーツは塗料をつけると割れるおそれがあります。ご注意ください。
フレームパーツを組み上げた状態です。色分けしたことにより、金属色がいいアクセントになっています。 フレームパーツを墨入れし、差し色として一部オレンジで塗装しました。
 
外装パーツのマスキングを慎重にはがしていきます。修正が必要な箇所は筆でリタッチしておくとよいでしょう。 武器パーツもクリア成型されています。Mr.クリスタルカラーのダイヤモンドシルバーで塗装し硬質感を出してみました。作業が終わりいよいよMG量産型ザク クリアカラーが完成です!  
 完成編
まずは本体のみの状態です。右がクリアカラー、左が塗装したパーツになり視覚的にも面白い作品に仕上がりました。クリア部と塗装部の間に施したドット状の塗装が非常に効果的です。
各部の拡大画像です。クリパーツ越しに見えるフレームパーツからMGキットの魅力が伝わります。
フレームパーツのみの状態です。メッキシルバーNEXTなどの金属色がアクセントになり、メカニカルな雰囲気を醸し出しています。
ブレードアンテナ付きの頭部も製作しました。 一部外装パーツを外し、フレームを露出させた状態です。フレームパーツがあるキットならではの楽しみ方です。
ザクマシンガンを装備。キットの可動範囲は広く様々なアクションポーズをとることができます。 ザクバズーカを腰部に、ミサイルポッドを脚部にマウントした状態です。
ヒートホークを腰につけたフル装備状態です。
 製作後記
今回はクリアバージョン製作の第2回として、MG 1/100 量産型ザクVer2.0クリアカラーを使用し、半身を塗装状態にしたメカニックモデルのような作品に仕上げてみました。

クリアパーツを活かし、アクセントとしてドット状の塗装を施すことにより見栄えのする作品に仕上げることができました。クリアバージョンは外装越しにフレームパーツが見えるので、塗り分けがとても効果的です。

クリアバージョンは様々な表現を施すことで、よりメカニカルな作品を作り上げることもできます。是非お好きなキットで作品製作を楽しんでみてください!

※ABS樹脂への塗装は、破損する恐れがありますので、ご注意ください。

第3回「MG 1/100 ダブルオークアンタ クリアカラーVer.」を楽しむ 編